本物vs偽物(1/6)
1人の警官が走っていた。
息を切らせながら、全力で走っていた。
もう少し、もう少し、と言いながら、足を止めることがなかった。
刑「ここまで来れば‥‥‥さすがに大丈夫だろう‥‥‥」
警官はスピードを落とし、ゆっくりと歩き始めた。
すると、目の前で何かが転がった。
警官は転がったものを拾おうとした。
その時―――
ピカッと光り、警官は一時的だが視力を奪われてしまった。
?「お待ちしてましたよ、刑事さん」
刑「だ、誰だ‥‥‥!?」
?「誰だ――とはひどいですね、あなたが一番ご存じのはずですよ。“偽物”さん」
警官はハッとした。
自分が偽物だと知っている人間が誰もいないと思っていたからだ。しかし、知っているとしたら1人しかいない。
刑「貴様‥‥‥まさか‥‥‥」
次「ええ、『Time Jumper』と申します。あなたの仕掛けたトリックは単純でしたよ。しかし、単純ゆえに人は引っかかりやすい」
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