人間観察日記

File.2: ケンタクン (29/29)


………



グジュ…



「う゛ぁっ…痛っ…」



脇腹を見ると、ナイフが刺さっていた。



『俺ね、橘さんのこと好きだったんだ。



でも君は復讐に夢中で、俺のことなんか全く見てくれなかった。



俺は四六時中、君を見ていたというのに…。』



なん…で…




一ノ宮…くん…?




ズボッ…



「う゛っ…」



グジュッ…



「あ゛ぁっ…」



一ノ宮くんはわたしの脇腹に刺さっているナイフを抜き取ると、



今度はわたしの中心にそれを突き立てた。



『さぁ、一緒に眠ろう?





ミカチャン…』



そして、わたしは暗闇に落ちていった。



橘さん…



暗闇の中で、ケンタクンのわたしを呼ぶ声が聞こえた気がした。



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