3[生徒会長](1/5)
サツキside
新しい学園生活が始まって2週間。
相変わらず隣で話すリカちゃんと、それを聞くだけの私…
無理矢理に近い押しで、『さん』は嫌と言う彼女を『リカちゃん』と呼ぶ私は彼女にとってどんな存在なんだろう。
『私の事知って欲しい』と授業そっちのけで昼まで話してくれたのは入学式の翌日。
『私って話したがりなんだか(笑)だから、さァちゃんにリカの事知ってもらいたいの。でもさ、皆がそうじゃない事はわかってるから、さァちゃんの事は、さァちゃんが話したい時に、話したい事を聞かせて。』そう言ったリカちゃんに心が少し軽くなったのを覚えてる。
この日、私はリカちゃんの15年という短いけど濃い人生を知った。
いつもニコニコと絵顔で話してくれる彼女の過去は素敵なモノでは無かった…
幼稚園の時、事故で父を亡くし…お母さんは生活のために水商売を始めたそうで、そのため夜は隣家の生徒会長の家で生活していたそう。
生徒会長は幼稚園から中学までは私立に通っていたらしく…リカちゃんは公立で学校は違ったんだけど『兄みたいなヤツ』と優しい顔をしながら、嫌そうな口調で言った。
中学の時に生徒会長の家で出会ったヒロトさんに一目惚れして、リカちゃんが中2の時、またまた聞いてしまった言葉…
『俺は処女とはヤりたくねぇ』
その日………リカちゃんは生徒会長に頼み処女を捨てた。
- 15 -
前n[*]|[#]次n
⇒しおり挿入
⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?
[
編集]
[
← BaCk]