毎度…騒がしい式典の壇上……



女どものうるさい声……血の気の多い男どもはどこの族だの…どこの中学だの……入学早々に天下取りかよ……



「……うぜぇ.んだよ……」



誰も聞きもしない祝辞の挨拶……だが、此処では…ワルガクでは誰がトップかって事だけは分からせねぇとな。




「……うぜぇ.んだよ……」




マイクを通して威圧的に出した言葉に静まり返る館内……冷めた目つきで新入生どもを睨みつけ、無表情のまま口を開く。




「生徒会長のイガラシ セツナだ。…………」




めんどくせぇ……




『ワルガクのトップが生徒会長やればいいんだよ』



俺の知らねえ何代も前のヤツらが残した言葉………



『ワルガクで1番強い男』……今、それは俺の元にある。




祝辞を述べながら目を向けた先に見えた女………ガキん頃から知ってるウルサイ女『リカ』……



俺の話も聞かずに話し込んでる女に目がいく……



リカの様なヤンキー女でも、ギャル女でもない…普通………



いや、暗い女……



リカがヒロトや俺…【ダークウルフ】の仲間以外とあんな笑顔でいる事が珍しい………





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