13[兄妹…](1/11)
サツキside
『愛してる…サツキ』
お兄ちゃん?ゴメンなさい…私はダメなの…お兄ちゃんを愛せないの…愛しちゃダメなの…。
『一度で良いから、名前を…
【ムツキ】って…呼んでくれ。』
ゴメン…ムツキ…ごめんなさい
?
朝目覚めると目の前には…兄の寝顔
それが私の一日の始まり。
……?
だけど…目よ前には、
「かい、ちょぅ?」
いつもの、射る様に鋭い切れ長の瞳は、長いまつ毛を強調するように閉じられ、静かな穏やかな寝息が…近すぎる私の前髪を微かに揺らす。
なんで…会長がココに…?
深く寝入っているのを祈りながら…腰に回った腕からそっと抜け出し、ベッドから降りて辺りを見渡した時点で昨日の記憶が鮮明になってきた。
私、昨日リカちゃんからもらったお酒飲んで……?
最低だ…
そこからの記憶は曖昧…
お母さんを思い出した……嫌な、イヤな事を…最悪な夢を見た
いつも、うなされた時は兄が起こしてくれた…昨夜も私は夢にうなされたのだろうか…?会長とベッドに居たのにはワケがあるのだろうか…?
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