§9.お互いの一歩 1/16
「あら直樹〜!
拓海君が来るの?夕食?大丈夫よ、一人追加するくらい〜」
さっき鳴った電話で、母と対話する相手はお兄ちゃん
しかも、拓海さんが一緒ですと……?
私は、慌て2階に駆け上がりラフで可愛い服を探し始めた
彼の前で、最高に可愛くありたい
しかし、家でそんな格好していたら
親にまで、私の気持ちがバレバレではないか…
どうにか、自分的に納得出来る服に着替えたころ
車の停車する音と、母に
挨拶する拓海さんの声が聞こえた
リビングにいれば、すぐに会えたのに……
今、降りて行くための理由はトイレ?
でもそれって恥ずっ!!
「おーい、茜!
飯だぞ−−!!」
グッジョブ!お兄ちゃん
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