新しい物語
★[弐ノ巻](1/10)
「・・・晋作、外行きたい」
「・・・・・」
「ねぇ、聞いてる?ねぇってば!」
「・・・・・・」
「ねぇーーーーーーってば!無視しないでよ」
そんなある日、カエデはあの件からずっと閉じ込められていた。部屋では、何もすることがなくて、暇で暇でしかたなかった。外に出れない代わりに、庭で刀を振っていたり、日向ぼっこしていたり・・・。
「・・・お前は、餓鬼か!外に行って何すんだ?」
「(聞いてたなら返事くらいしてよ)晋作より年下だけど、餓鬼じゃないもん。もう、大人だし!確か久坂が、今日祭りあるって言ってたから、外に行きたいの。」
「・・・祭りか。」
「晋作も行こうよ。祭り、祭り!花火もあるって!」
「行けばいい」
「えーー!晋作は?・・・もう、いい!一人で行ってくるから。」
「待て、いつ俺が行かないと言った。」
晋作は祭りに行きたいのか行きたくないのか分からず、カエデは苛立ってきた。
そこで、言っちゃいけないこと言っちゃった。
「いい!一人で行くからーーーー!晋作なんか死んじゃえ!!」
「おい、待てコラ!調子にのんじゃねーぞ餓鬼!殺す!」
「べーーーだっ!」
カエデは晋作から逃げるために、部屋に出ようとした。しかし、いつの間に、カエデの足にひもが結ばれていて、ひもを目でたどるとこの部屋の柱に結ばれていた。そのせいで、カエデはそのことを気付かずに、
バタ゜ンっ!
「(いつのまに!!)」
「ふん、捕まえた。さあ、どうされたい」
後ろから、恐ろしいくらい殺気のたった晋作が現れた
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