モブ側ラブストーリー
[折れない系](1/16)


週末にご飯でも行かないかと。

またも高橋さんからメッセージが届いた。

あれ?私高橋さんのこと振ったよね?
メッセージも既読だけ付けて返してないよね?

それなのに懲りずにメッセージを送ってくる高橋さんに、溜息を零してしまう。これ無視したらまた教室来られるかもしれない。


前まではキープキープとか思ってそれなりにぶりっ子していたけど、
なんかもう、そうやって高橋さんに気を持たせるようなことしてても意味がないことに気付いたし、とっとと私のことなんて諦めてほしい。


今週末は土曜も日曜もバイトだ。それを理由に断った。


断ったはずなのに。


「宮下さん、来たよ」


来たよ、じゃねえよ。


土曜日、高橋さんは現れた。何しに来たの?なんでこの人ここまで私に執着すんの?


「え、宮下さん、彼氏ですか!?」


隣のマルちゃんが目を大きくしてそう言いながら、少し興奮した様子で私の肩を叩く。


彼氏ですか!?と言われて満更でもないのか、高橋さんは目尻にシワを寄せて笑う。いや笑うところじゃねえよ否定しろ。


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