モブ側ラブストーリー
[ヒロインカッコワライ](1/8)


一番気に食わないのは、嫌じゃなかった、ということだ。


少女漫画で見てたほど夢のあるようなものじゃなかった。
ただ唇が触れた、って、それだけ。

それだけなのに、何故こんなにも顔やら胸の奥やらが熱いのか。


部屋に入って、胸を押さえてしゃがみ込んだ。

無理だ、この感情はアレだ。認めざるを得ないのかもしれない。

私は里山のことが嫌いではない。
多分、朝日の言う通りだ。


つい最近まであんなに朝日のこと好きだったはずなのに、いつの間に里山なんか。
あいつ本当に人のことブスしか言わねえし、顔くらいしかいいところないのに。


「……あぁぁあ」


また里山の感触を思い出して、1人で絞り出すように声を上げる。


その後、ご飯を食べてもお風呂に入っても、顔を洗っても歯磨きをしても、あの感触を思い出す度に胸が苦しくなった。

いや、これは余韻とかではなくて、ただただ衝撃すぎたから消えないだけだと思いたい。


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