モブ側ラブストーリー
[無きにしも非ず感](2/12)


シュンとしてるマルちゃんに、ケロッと「来たよ」なんて言えなくて。
自分でも何て言ったか忘れてしまうほど適当に、言葉を濁した。


本格的に、疑った方が良いのだろうか?
里山はもしや私のことを、好きなのではないか。と。

いやしかし、そんなわけねえだろ!って完全に否定できる出来事が多すぎて。

だって好きになってもらえる理由とかないし。ブスとか言われがちだし、何より面と向かって嫌いだと言われたことがある。


ゴールデンウィーク4日目、こどもの日。マリコの旅行も終わったということで朝から電話を掛けた。
そろそろ察して欲しいがこういう話できる友達マリコくらいしかいないんです。


『うん、わかった』

「何が!?里山って私のこと好きなの!?」

『お前、うるさい。』

「ファっ!?」

『いくら話聞いて欲しいからって朝5時半に電話してくる奴がいる?』

「ツォオンだってええええ!」


そう、今は朝の5時半だ。本当は昨日のうちに電話しておきたかったのだけど、旅行から帰ったばかりで疲れているかなと思ったから。


『そんなことより朝日は?』

………あ、」


すっかり忘れていた。


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