Go to the Wonderful Day's
★[3](1/24)












チュンチュン
と、小鳥たちのさえずり。

窓から射す眩しい程の光。


俺は伸びをするように、この清々しい朝へと起き上がっ

















がっ、
がっ、

がっ?!

がれねぇぇぇっ!!!







「ぐわ、ぎゃ、ぐぎょっ!」

痛いよっ
痛過ぎるっ

か、体が動かないよ、母ちゃぁん!




そうか!
たしか俺は…天国へ旅立ったんだった。


そうだそうだ、そうでした。
忘れていましたよ。


チーン

俺、安らかに眠りたまえ。








パタリ

夏川淳平、齢16歳。


永み……




「オイっ!夏川淳平!」





むむっ?
何やら声がしますね。


ええっと、あれは確かぁ…


ハァ。
悪魔です。
悪魔の声でございます。


そう。俺は昨日、
この悪魔に、
この悪魔にっ!



犯さ、れっ


バコッ

「痛ぇっ、な、何するするだよ!」


あら?俺。

いっぺん死んだのに咬み咬みじゃん。
咬み咬みくらい直ってたっていいじゃんか、グスン。
どうせなら、“何するあるよ”って言えば良かった…




つかコイツ。
俺の頭叩きやがった。

誰のせいでこんな体になったと思ってんだ?バカヤロー。









「シーツ取り替えたいから、どいてくれない?」






うん。
ちょっと待ってね、今どくから。


ヨイショっと。

はい、無理だね。
無理に決まってるよね。



俺はベッド脇に突っ立て見下ろしてくる泉翔奈に、

「動けねぇ」

と言ってみる。


たしかに、このシーツは湿った感があって気持ち悪い。
取り替えていただきたいのは山々過ぎるくらい山山田。







「転がってでも降りてくれないと困るんだけど」




ですよね〜。


それより、お前!
昨日の夜のお前はどこに行ったんだっ?!

何だかとっても優しい感じだったじゃねーか。

何だか何だか、すっげー大切そうに抱かれた気がしたんですけどぉー?









まぁそれでもね。

相変わらず“早くどけ”的な視線に負けた俺は、言葉通り転がるようにベッドから何とか降り、這いつくばってソファ付近に到着した。





 


- 51 -

前n[*][#]次n
/404 n

⇒しおり挿入


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?

[編集]

[←戻る]