そいつ、俺の。
無気力彼氏(1/5)
あたしの彼氏、早瀬くんは、とにかくめんどくさがりや。
しかも、極度の!
あたしがこうして早瀬くんの彼女になれたのも、彼が極度のめんどくさがりやだからと言っても過言ではないほど。
あたしの記憶は3ヶ月前へとさかのぼる。
その日あたしの心臓は飛び出しそうなくらいにドキドキしてた。
今日、早瀬くんに告白する……
そう考えただけで、顔が真っ赤になっちゃいそうだった。
しばらくしたら早瀬くんが眠そうにやって来た。
「あ、ああああねっ…」
噛んだああああっ!
早瀬くんはと言うと、そんなあたしをめんどくさそうに見ながら、一言こう言った。
「あのさ、めんどくさいからさっさと言ってくんない?」
その頃のあたしは、彼が極度のめんどくさがりだなんてことを知らなかったから、怒らせちゃったら嫌われると思って思いっきりこう叫んだ。
「あたし、岸田柚希は、早瀬くんが好きですっ!」
「ふーん、で?」
「えと…、つ、付き合ってくださいっ!」
で?って言われた時点でもう望みはないと思っていた。
だけど、返ってきた返事は……
「別にいいよ」
「え、ええええ!?」
ま、そんなわけでかなり温度差があるようにも見えるあたしたちは晴れて付き合うことになったのです!
しかし。けれども、but。
彼は多分、あたしのことなんかどうでもいいんだって気付きはじめたわけなんです。
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