真瀬太一にはご注意を!
[たかが噂、されど噂。](1/5)
真瀬先輩にフラれて、次の日
「気まずいなんて言ってられないよね」
稲垣綾side
自分の席について、真っ暗なパソコンを見ながら
そう一人、小さく呟く
大人として、しっかり対応しないと。
「なにその顔」
突然、挨拶より先に声をかけてきたのは信川だった
「うるさい、いつもこういう顔でしょ?」
「まあ確かにな。にしてもクマがすごいぞ?」
カバンから鏡を出して、自分の顔を見つめると
メイクで隠したはずのクマが少し目立っていた
「うわ…ちょっと隠してくる」
そう言って、オフィスを飛びだそうとしたら
いつもより少し遅めに出勤した真瀬先輩と
ぶつかりそうになってしまった
「あ…すみません…」
「ん?クマできて「失礼します!」
真瀬先輩の言葉を遮って、オフィスを飛び出した
その後を信川が追ってきてるとも、
「稲垣がクマ作るなんて、相当なことがあったんでしょうね」
「…だろうな」
そして、真瀬先輩と信川がこんな会話をしてるとも知らずに
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