真瀬太一にはご注意を!
[真瀬弟の襲撃](1/11)



「おはようございます」


通常通りの出勤時間、
通常通りの仕事内容、



いつもと変わらないのに
真瀬先輩をチラチラと意識してしまうのはなぜだ




稲垣綾side






やっぱり先輩は、何事もなかったのようにいつも通りだった





「稲垣、これ悪いけどやっといて」


「あ…はい」





こういうものなのか



キスして告白しといて、
気まずい的なのもなくて
まるっきりなかったことのようにしてしまうものなのか



やっぱり学生時代とは違うよね…


いやでも…理性ぶっ飛んでキスしてだよ?
こんな感じなの?どうなの?



って…


いろいろ意識しちゃってる私どうした?!





頭をくしゃくしゃしてると、
エマちゃんが声をかけてきた




「なにか困ってます?なんか珍しいですね!」

「い、いや別になんにも!」

「先輩のそんな困ってるの、初めて見た気がします!初発見です!」

「別に困ってないよ?!ただ頭くしゃくしゃしてただけだから!」



ってかエマちゃんなんか楽しんでない…?



「そういえば!電話の彼とはどうなりました?」



エマちゃんのその一言に一瞬ポカンとして、
すぐにハッとした





「あぁ〜…なんもない!からかってるだけみたい!」



真瀬弟も、真瀬先輩も!!!!
二人共が!!!



「えー残念。彼、結構先輩のこと推してましたよ?」



エマちゃん…
きっとそれはただ単にからかってるんだよ

もう少し歳をとればわかる…




「なんか進展あったら教えてくださいね♪」

「ないから」




はぁ…


兄弟二人の手のひらで転がされてる気がする…




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