それぞれの恋
[summer time](1/12)


暑苦しい教室に人がひしめいてる。



文化祭の出し物について話をしている。



つまらなそうにしてるのは、数える程の人数


窓際の私は、カーテンで遮られてるはずなのに太陽の熱にやられそうで参ってた。



ふと、斜め後ろを見ると
やっぱりつまらなそうにしてた。



人だかりができてるから、立ち歩いてもバレないと思って席を立った



斜め後ろの席の前にしゃがむ



「ねぇ、瑞樹、つまらないの?」



私の問いに、

頬杖をついたまま答えようとする彼



「つまんねぇな。」




「ならさ、つまんないから抜け出そうよ」



乗るわけなんてないことわかってた。


けど、暇つぶしで提案した。

つもりだった。



「お、それいいな。行くか。今なら担任いねぇし」




思わぬ返答にびっくりして言葉が出なかった



「本当に?」



「嘘言ってどうすんだよ」


バカか。と笑われてても



思わずニヤけた。



「いくぞ」



そう言って、手を引かれた


周りは、チラホラと気づいた人もいるけど何も言われなかった











- 22 -

前n[*][#]次n
/196 n

⇒しおり挿入


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?

[編集]

[←戻る]