それぞれの恋
[summer time](1/12)
暑苦しい教室に人がひしめいてる。
文化祭の出し物について話をしている。
つまらなそうにしてるのは、数える程の人数
窓際の私は、カーテンで遮られてるはずなのに太陽の熱にやられそうで参ってた。
ふと、斜め後ろを見ると
やっぱりつまらなそうにしてた。
人だかりができてるから、立ち歩いてもバレないと思って席を立った
斜め後ろの席の前にしゃがむ
「ねぇ、瑞樹、つまらないの?」
私の問いに、
頬杖をついたまま答えようとする彼
「つまんねぇな。」
「ならさ、つまんないから抜け出そうよ」
乗るわけなんてないことわかってた。
けど、暇つぶしで提案した。
つもりだった。
「お、それいいな。行くか。今なら担任いねぇし」
思わぬ返答にびっくりして言葉が出なかった
「本当に?」
「嘘言ってどうすんだよ」
バカか。と笑われてても
思わずニヤけた。
「いくぞ」
そう言って、手を引かれた
周りは、チラホラと気づいた人もいるけど何も言われなかった
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