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地震発生から2日がたち
被害はますます拡大していった
行方不明者も死亡者も多くなり原発もひどい状況になった
原発は悪化していったため放射線について無知の私達にとっては恐怖と絶望でしかなかった
私達家族も少しでも原発から離れるために隣の市である相馬市の母方の実家に避難した
行くまでに目にした風景は悲惨なものだった
道路でさえ通るのにやっとだった
実家にはすでに家をなくした親戚方などでいっぱいだった
被災した人達の泣き顔。
大人の人達が目に手をあてて泣いていた
私もそんな大人の人達を見ているのが辛くなり、言葉を発すると泣きそうになるから、ぐっとこらえてただその姿をじっとみていることしかできなかった
若い私まで泣いちゃダメだそんな思いでいっぱだった
泣きながら話す親戚のおばあちゃんの話を黙って聞いていた
津波がくるって放送が流れたが皆今までみたいに小さな津波だろうと思って逃げなかった
その油断している隙に津波バーッてきて跡形もなくのみこんでいった
助けてって聞こえたけど
助ける時間もなかった
ただただ自分の命をまもるために必死にだったっと…
自分の命をまるためには
やむおえない決断だった
けれど、自分が手をさしのべていれば助かったかもしれない命
そんな心の葛藤がおばあちゃんの中であったんだと思う
精神的にぎりぎりのところまできていた
今なお続く大きな余震
夜中は携帯のエアリメールの音がなる度に起きあがるそれの繰り返し
私達自身も疲れきっていた
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