ゼロ
[1でもなく](2/7)
これを恋と呼ぶにはあまりに仰々しい

ただ純粋に憧れていた

その人が綺麗だったのは認めるし、モテることも認める

俺なんかじゃ隣に立つことすら無理な事も

その証拠に去年のバレンタインで先輩は学校1のイケメンと名高い先輩と付き合った

あまりにも遠い存在がより遠くに行っただけ

元々接点も委員会が同じで稀に会うくらい

二見や岡田のように恵まれてないし

木下や田中みたいにグイグイいけるタイプじゃない

「あんたはスタートラインにすら立ってないからね」

なんてクラスメイトの穂先が言うように

俺は、西藤拓海はスタートラインにす立ててないゼロなのだ



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