あなたが大好きで大嫌いでした。
[知れば知るほど](1/3)
バイトも終わりに近づく頃、店内はガラガラ。
夜勤さんも裏でスタンバってるし気楽だ。
そこにお客さんがきた。
宮地くんだ。
手をヒラヒラってすると雑誌コーナーに立ち、立ち読みし始めた。
私はただ店内にいるだけなのにドキドキした。
私の門限は10時。
たった1時間しか居られない悔しさ。
もっと時間があればいいのに。
私は残りのバイト時間をほとんど、ぼーっと過ごした。
いつもはちゃんと仕事してますよ?笑
時間になると夜勤さんがやってきた。
「おはようございます」
「おはようございます…」
無口な先輩。
本当に思うけど、宮地くん以外の男性と話すのは苦手だ。
基本的に男性が嫌いってのもある。
話す時すぐ顔が熱くなる。
恥ずかしいからだし、慣れてないから。
するとレジに宮地くんがパックのミルクティーを持ってやってきた。
「これください。」
「あ、105円になります」
「外でタバコ吸って待ってるから」
「うん…///」
なんか、この話してない短時間でぐっと好きになった気がする…
「ありがとうございました。」
「どーも」
宮地くんは外に出ていった。
「お疲れ様でした。」
夜勤さんに引き継ぎ私はバイトを終えた。
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