適当な不幸せと平凡な悲劇
[ぁぁ..それじゃ第一章..](1/5)
だから第一章..
 39歳。


 高校辞めたんだよ..だから中卒だよ中卒。


 高校中退じゃない、中卒なんだよ中卒。



 生意気に家族持ちだよ。そうそう、世帯持ち。



 女房何人目の恋人だっただろ..



 確か27人目だ。



 女房に逢うまでに二回同棲した。



 一度目は一年間。



 浅草でファションアドバイザーやってたタメ歳の娘。



 荻野目慶子に似てるとよく言われてたと最初聞いたけど俺には秋篠宮の紀子さま似..その内側に俺が捜してたのはブラウン管から視られる観月ありさっぽさだった。



 一年後10歳上のヒゲヅラ色男に寝盗られた時に、そのヒゲヅラ色男はマルシアに似てると言ったらしいよ。



 ハタチの時だった。



 1月24日。



 成人式を終えて間もなくだった。



 恐らく初めての..そのヒゲヅラ色男とイタシタであろう次の日に同棲していた俺の居る部屋へ荷物を取りに帰ってきた時にニヤニヤしながら訊いてみた..



 “ ..で..ヤツのは..デカカッタか? "



 すると彼女は間髪入れず



 “ でかいよぉ〜♪ "



 瞳をきらきら輝かせながら答えた。



 俺 さ 、



 それ聞いた途端、ギンギンに股間固まっちゃったんだよね。



 鉄筋だよ鉄筋。もう最高潮に鉄筋星人になっちゃったんだよ。



 ハハ.. ナツカシ..



 嫉妬って究極の官能だよな。背徳以上の..背徳の丁度上の極上の官能だよ。



 嫉妬が官能金メダル。

 背徳が官能銀メダル。

 銅メダルは.. ..どうでもいいか、銅なんだし。

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