Obsidian
[Epilogue](1/1)
天界にある薄暗い実験室の廊下で息を切らしながら目的地のドアを開けると、巨大な縦長の水槽の前に立つ、話をしたかった人物を見つける
「ラファエル……そのヴァンパイアをどうするつもり?」
「あぁ、ミカエル様ですか。会議でも言ってたでしょう。洗脳すると」
「私が銃で殺せば済む話でし…」
「あなたが信用ならないんですよ」
水槽の影にいて見えなかったラファエル以外のもう1人の天使に言葉を遮られる
「…ガブリエル、それはどういう意味かしら」
「噂になっているのです、あなた様が魔界に情報を漏らしてると」
もう気づかれてる…、一体どこから?
「この私が?魔界に?とんでもない」
「もしかするとあなたは第2のミカエルではなく第2のルシファーなのかもしれませんな」
そう言うとラファエルとガブリエルはドアを荒々しく閉めてこの部屋を出ていった
私は、目の前のコポコポと音をたてる水槽で力なく浮いているヴァンパイアに声をかけた
「絶対に助けるから
はるちゃん。」
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