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復活復活ふっかあああつっな真裕です ( 1 / 30 ) 



 






*7日*



「ジリリリ……」


思い返せばあの時、まゆうの戦いは始まっていたのだ。


なんてかっこよく書いてみたが、実際は



寝坊して12時7分に起きたってだけのことだ。



暇人なまゆうにも、今日は予定がある。奇跡的だ。
1時30分からの部活である。


まゆうは、間に合うのだろうか。

学校までは、ほどよく広がる大地を踏みしめて、って違う。
電車に乗っていくのだ。


まゆうは、まゆうは、間に合うのか。


この右手で止めてしまった哀れな目覚まし時計の好意を、粗末にしないでいられるのか。


さぁ、汗と血のにじむ決戦がはじまる。


青春の鐘がコーンと情けない音で鳴り響く。


まゆうは走り出した。
電車の中だが。



嘘つくなと声がするぞ。
太宰治の代表作の題名を言って見たかったのだ。
どうか言わせてくれ読者さんよ。


走れ!まゆう!


いや、走らないですけど。とかまゆうが言っているがそこは都合のよい耳栓を使うとしよう。


おっと話がずれたぞ。


タイムリミットは刻刻と近づいている。
まるで、テスト返しの日のような緊張感があたりを包む。


皆が、まゆうの生還、ではなく間に合うことを待ち望んでいる。


がんばれ!その50メートル9秒台の足を使うんだ!!!!



電車よ、もっと速く進んでくれ。
光の早さでも自転の早さでもいいが、まゆうは急いでいるのだ。


あの空を見てみよ。
雲はゆっくりと流れている。
隣の席のおじさんもパンクな曲を聞いている。

誰もが遅くまで寝ていたい土曜日に部活があるとはおかしくないか?

まゆうはもう少し寝ていたかった。


いや、ダメだ。
そんなメロス的中間部の展開はいらない。
そんなのを望んでいるのではない。


まゆうには、ごうごうと流れくる川のような障害はないのだ。
後ろから迫ってくる日没というタイムリミットから逃げるだけだ。


あれ、日没じゃだめだ、
1時30分というリミットだ。


学校には、愛しいセリヌンあおちゃんという親友が待っているのだ。

親友の処罰を黙って見てろだと?


ふざけるな、暴君なんちゃら。



なんだか、かっこうつかないな。

ごめんよ、まゆうはどうやら人間不信の王様の名前を忘れたようだ。
優しいだれか教えてくれ。



まず、あおちゃんは処罰されないぞ。
定刻に間に合わなかったら処罰されるのは、まゆうである。


この、自分との戦いに勝てるのか、という展開だ、読者さんが求めるものは。


この世に生まれし15年、まゆうは一世一代の戦いを背負うのだ、その小さな背中に。


背中は小さくない、日本人特有の胴長だからとか虚しいことをほざくまゆうは、ほっておこうか。



この戦いにおける問題はもう一つあるのだ。

まゆうは、昼ごはんを食べていない。
まゆうの腹はまだなにも言わないが、いつ何時音をあげるか分かったものではない。

まゆうは、がんばれるか。

この右手の握るおにぎりXを食べる時間が夕刻だとしても。

おにぎりXなんてそもそも持ってないが。




電車がキューーという音をたて、止まった。


ようやく、武道館に到着したようだ。
歓声がまゆうを包む。

遠くからは、サライが聞こえてくる。


これはなんだ、幻覚だな。


そう、まゆうは決して大島ではない。
まゆうだ。



改札を通り抜け、ひたすらに短い足を前に出す微笑女まゆうである。


美少女でないことを突っ込んだあなたは素晴らしいツッコミ魂を持っているのだな。そうなのだな。


まゆうは歩く。


この戦いの結果は、あとで報告としよう。


とりあえず歩くことに集中しよう。



スマホの画面を暗くした。

戦いは…まだまだ続く。






ここまで読んでくれてありがとう笑

書いてあることは事実w








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