夏と言えば。
夏休み。
やったー!夏休みじゃー!とうかうかしてるのも今のうちだった。
俊亮は大学生3回目の夏休み初日の土曜日に訪問者がやってきた。
訪問者は俊亮の親戚の旦那の戸塚恭輔で驚いた。
戸塚恭輔(36)は俊亮のいとこの嫁。
俊亮のいとこは戸塚智美(24)
今何してるかは最近は連絡がないため分からない。
親戚とはいえ、住まいがどちらも遠いため小さい頃から年に1回のお盆の時期にしか会わないため、旦那の恭輔自ら訪ねてくることは普通ないわけで、ましてや智美も連れてないで一人でとは何事かと俊亮は思った。
どうやら結婚を機にたまたま俊亮と同じ県に越してきたというが問題点はそこではない。
俊亮「とりあえずお茶でも…」
俊亮はリビングで恭輔にお茶を出した。
恭輔「ありがとうございます」
腰が低いというのか、律儀というのか、恭輔は優しい雰囲気と丁寧な印象を持った。
そういや智美の旦那とちゃんと話すのも初めてかもしれない。
俊亮「あの…智美さんは?」
恭輔「ちょっとそのことで話があって来たんですよ」
神妙な顔をして恭輔は言う。
恭輔「…実はサトから俊亮君が霊感強いって話を聞いてて…」
どうやら恭輔は智美のことをサトと呼んでるそうだ。
そういや智美となると本来は「さとみ」なのだが「ともみ」と間違えられることが多いそうな。
それはさておき…
俊亮「霊感と智美さんが何か…」
恭輔「実は…」
恭輔はまずそうに話し出した。