セイヴィアーA Legend of the Twilight Princess.
[動き出す運命編 【別離】](1/11)

【女豹の契約者】

「二人同時に相手をするのはさすがにキツイな…」

玲は二人の動きに注意しながら、視線を巡らす。

すると、闇の中から突如として、光る何かが飛来し、男達が悲鳴を上げ、次々と倒れていった。

「ぐぁあああ!」

「ぎゃぁああ!イテェ、イテェよー!!テメー、カイン!どういうつもりだ!!」

そして闇の中から、もう一人の男が現れる。

「んー、君達、少し調子に乗り過ぎだ。その子達は僕等が貰う」

闇の中でも分かるほど、鮮やかな白髪ー、しかし、見た目はかなり若い男だ。

「ルイン様、何故…?」

斧を持った男が、男の影に隠れていた女に問い掛ける。

「………」

しかし、返事はない。女の瞳は冷ややかに倒れた男達を見つめている。

「ふふふ、やぁ初めまして、真静くん、そして、アレクシアさん」

男から、物凄い殺気が放たれる。

『レイくん、これからが本番だよ…。あの人は、さっきの従者達とは格が違う…』

「従者ですら、あの強さなのに、それを簡単に倒しちまう奴に、俺達敵うのかよ…!」

玲は冷や汗を垂らしながら、苦笑する。

「僕はルインの契約者、カイン・ゲルドだ」

男はニッコリと微笑み、ルインと口づけを交わすー。

「契約した天使と戦うのは久しぶりなんだ。だから、僕の事を存分に楽しませてくれ!」




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