はんぶんこ
[大きな闇](1/18)

翌日、学校へ行くと夏希がいつも通り
みんなの輪の中心にいた。
男子も女子も、みんな夏希が好きだ。
作ってるかもしれないが、明るくて
かっこいい夏希は本当に人気者。

そんな夏希の彼女があたしとか
きっとこれまで以上に反感を買うだろう。

「あゆな、おはよう!」

夏希があたしに気付いて笑顔で言う。

「おはよう。」

あたしはいつも通り返して席に座る。
すると、

「おい、夏希やっぱりさっきの嘘だろ!」

と夏希が言われて、

「嘘じゃねぇから!」

と夏希が言っている。
何の話だろうと思っていたら、

「森野さん、夏希と付き合ったってマジ?」

とあたしに問い掛けてくる。

「え?」

あたしは思わず夏希達の方を見て驚く。

「夏希が彼女とどうなったか聞いたら
森野さんの事好きになったから
彼女と別れたって言い出してさー!
挙句付き合うことになったって言うから
嘘だろー?って今話してたんよ。」

一人がそう笑いながら言ってくる。

「森野さんいつも通りだし、夏希の事
好きそうに見えねぇんだけど!」

別の男子がそう言ってさらに笑いを誘う。





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