星屑
[Capricorn](1/21)
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ありえないスピードで跳ねる心臓とは裏腹に頭は驚くくらい冷静だった。

奏汰くんが私をかばって怪我をした。
いや、怪我程度のものだったらまだいいだろう。

奏汰くんに槍のようなものを突き刺した相手は恐怖と殺意が入り交じったような顔をしていた。

誰だっけあの人。

まぁもう誰でもいい。
関係ない。

鎌を持つ手に力を込める。

相手に近づけば近づくほど相手は震えながら後ずさっていく。


「ねぇ。」

「な、なんだよ!」

「なんで投げたの?」

「そ、そういうルールだろ!同じクラスのやつは殺さなきゃ自分が死ぬんだ!殺して何が悪い!」

「奏汰くんは死んでない!!」


語気を強める相手につられ叫んでしまった。
落ち着け。

そうだ。これはルールだ。生きるためには殺さなきゃ行けない。

けど


「生きたいよりも殺したい気持ちの方が強い理由を聞いているの。」


それこそ名前も知らない相手に殺意を抱かれるような覚えはない。


「私、あなたの名前すら知らないんだけど。」


その言葉に彼は目の色を変えた。
恐怖が消え、怒り、憎しみ、殺意のこもった瞳。

まずったか?

そんな逆鱗に触れる用な事言ってしまったのだろうか。


そんなことを考えていると相手は顔を真っ赤にし怒りに震えながら槍のようなものを投げるのではなく、持ってこちらに走ってきた。


「殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる殺してやる!!!!!!!!」


明らかに相手は理性を失っている。

これは、やばい。


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