もう、ほんとうに、あきあきした
[希沙と休日](1/8)
学生の本業は勉強。
勉強はあまり好きじゃない、でも、大学には行きたいから、テストは平均点より少し上はとるようにしている。
そんな勉強から抜け出せる、土曜日と日曜日。
俺の休日は、大体単発のバイトを入れるか、友達と遊ぶか、家でゲームをするか、そんな感じ。
だけど、土日もオチオチ遊んでられない。
俺は希沙の生存確認をしなければならない。
「‥休みの日も来るの佐竹くん」
「えっ、嫌だった?」
「いや、むしろ佐竹くんが嫌じゃないの?」
「嫌ではないよ」
「変な人。どこか行く?」
‥‥しまった!全然考えてなかった。
「‥考えてなかったのね」
「鋭いね宮部さん、どこか行きたいとこある?」
「うーん‥なんだろ。佐竹くんはいつもどんなところ行くの?」
「カラオケとかボーリングとか」
「それは私もよく行くかも。‥‥あ。」
いや、ううん、なんでもない。と彼女は言った。
「どこかあるの?」
「いや、でも佐竹くんはつまんないかも」
「いいよどこでも。どこ?」
「‥テレビでゾウの赤ちゃん産まれたってやってて、ちょっと見に行きたい」
俺の希沙メモB意外と子供っぽい
希沙はきっと、幼少期に飢えてる。
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