幼馴染との仲を修繕したい今日この頃。
[まあ、こんなもん](1/12)


慌てて飛び乗った電車の隅で、カバンからイヤホンとiPhoneを取り出して音楽をかける。


今流行のロックバンドの曲だ。テンポの良い曲調で、なかなか好ましい。





ああ、そうだ。


俺の名前は白井凛。


現在16さい、どこにでもいるような男子高校生である。


まあ、背が高めの元バスケ部(中学まで)男子でもあるけど。


顔の造形は中の下くらいだろう。下の中かも。


「ねぇ、リンくん誰に向かってしゃべってんの?」


なんの躊躇もなく片方のイヤホンが取られた。


…こんなことするやつは約一名。


「…なんだよ、昴」


「いや、なんか変なことしてるなぁって。おはよう、リンくん」


ふふ、と微笑むのは俺の親友・佐々木昴。地毛の茶髪は肩ほどまで伸びていて、青っぽい瞳は眠いらしく半目だ。


「お前暑苦しくないか?その髪型」


「暑い。けど切るのだるいし」


「…」


そして、極度の面倒臭がり屋である。







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