先生のお好きなように
4.貴也の・・・(1/14)
そして土曜日の午後。
ピンポーン
インターフォンを押すまでがドキドキする。
先生と2人っきりとか…?
貴也がいるなら説明する手間も省けるけど、先生とイチャイチャとか出来ないよね。
(イチャイチャとか…きゃあ//////何考えてんだ私!)
ガチャッ
「あ、穂乃花」
ドアを開けて迎えてくれたのが先生じゃなく貴也だったから一気にいろんな意味でガッカリ。
「分かりやすく俺が出てガッカリした顔するなよ」
「あ、そんなつもりじゃないの…」
慌てて訂正するけど、そのとおりだ。
そんなに顔に出てたのかな?
「叔父さん、中にいるから」
「あ、うん。おじゃましまーす」
貴也が手で先にどうぞと中へ促してくれたからサンダルを揃えて出してあるスリッパを履いて貴也の脇を抜けて廊下を進んでリビングへ向かう。
ふと、変な違和感を感じた。
あれ?
(私、貴也に先生とのことちゃんと話したっけ?)
あ、でも、こうして出迎えてくれたってことは、きっと貴也と先生は私の事話したんだろうね。
2人ともどんな反応したんだろう?
ちょっとその光景見たかったかも…
「あれ?」
リビングには先生がいない。
綺麗に掃除の行き届いたリビング。
キッチンにいる風でもないし、先生の部屋のドアは開けっ放しだけど先生の姿はどこにもない。
トイレかな?
「先生?」
リビングの入り口でキョロキョロと周りを見渡す。
「叔父さんならいないよ」
その声にビクッってなって固まった。
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