奴隷物語
“強奪” 1/17
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暫くして、またパーティーに行くことになった。
あの日から2週間。
私は、祐治さんと出掛ける以外は家にいる。
でも、パーティーとなると憂鬱だ。
また、女性からの視線に耐えなければならない。
小耳に挟んだ話によると、祐治さんは、私以外の女性を連れて行った事はないとの事。
どんなに綺麗な女性が声をかけても、誘っても、決して首を縦に振らなかった。
“女性に関心がない”
そう言われてたのに、突然現れた私。
他の女性からしたら、面白くないだろう。
既成事実を作って、祐治さんの肩書きと、お金を目当てにしていた人もいる。
だから睨む。
婚約者のフリをしている私を。
男性が好機の目で見てくる理由も同じ。
今まで、女性と一緒に居たことがない祐治さん。
そんな祐治さんが、突然“婚約者”と紹介したのだから。
あわよくば、自分の娘と結婚させて、会社を吸収しようとしていた人もいるらしい。
いろいろな欲望が渦巻いたパーティー。
外見は華やかでも、中は真っ黒。
“自分の利益のため”
仮面を張り付けて、ごますりし、どうにか利益を生もうとしている。
ずっと、汚い大人を見ていたから、人の内面が解るようになった。
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