声優少女
[14.](1/27)
---その頃のカレン---
「ふん。
お前の仲間は何をしているんだ」
群青は走り去るセイたちを見て、呆れたような声を出した。
カレンは苦笑いするだけで、群青から目を逸らさなかった。
殺し合いの最中に敵から目を逸らすことは、自殺行為に繋がるからだ。
だからカレンはメモ帳とペンを捨てて、群青を倒すことだけに集中した。
「そうか。
お前は声が出ないのか」
群青がそう言うと、カレンは怪訝そうな顔をした。
「………可哀想に」
そう言って群青は目頭を押さえた。
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