平行世界と霧の街
1章(2/5)
「あの―,すいません。此の辺で蒼い花のキーホルダーを…」
―すると,其の男性は最後まで言い終わるのを待たず,振り向き様に小さな何かを手渡した。
其れは…まさに今探していた物だった。
「ありがとう,おじさん!」
―そう言って立ち去った直哉だったが,彼の言った意味深な言葉を背で聞く事となった。
「じゃあな,少年。ああ,其れと…平行世界に気をつけろ。」
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