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[参加しますか?死にますか?](1/6)




『私はこのゲームの主催者です』


無機質な声。


「んなこと聞いてねぇよ

『それで、参加しますか?』

「つぅか何、そのゲームってやつ」


カイは至って冷静。

スピーカーをじっと見つめている。



『ゲームのことを聞きますか?』


「質問が変わった」
「やだぁもういや


ハルカはスリスリと後ずさりをし、
壁に背中が触れると「やっ」びくりと跳ねた。


「聞くよ」
「はぁ?おいカイ大丈夫か!?意味わかんねぇスピーカーと話すなんて

『これはあなた方の命をかけたゲームです』



「うん…!?



『まず、参加を選んでくだされば、

あなた方はプレイヤーとなり
ゲームのステージ盤に立つことができます。


そこに他のプレイヤーたちが集合し、

ここからの脱出、

すなわち
元の世界への生還を巡って

ゲームをしていただきます』


「せ、生還ん!?


悲鳴に近い甲高い声。


「それじゃあ
負けたら、死ぬみたいじゃねーか」


『はい、
負けた方々にはゲームの参加料として



その命をいただくことになっています』


う、嘘だな!
そんなバカな話あるかよ!」

「でもイキトぉ


わざと大声を上げるイキトと、

震えが止まらないハルカ。


『参加したくないのであれば、

どうぞ、
不参加を選んでください。

選択権はあなた方にありますから』


「でも、不参加なら死んでもらう
とか言ってたよね?」
「あっ
た、確かに」



『はい、参加しないのであれば、

死んでもらいます』



「どっちにしろ死ぬじゃあああん!!!!



ハルカが叩きつけるように叫んだ。



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