纏われの薬指
[〈 16 〉: …してます。](15/15)
「お、奥宮さん、おめでとうございます」
「うん、ありがとう」
にっこりと笑った奥宮さんは、私のプレゼントを包み込むように優しく持った。
開けろコールが聞こえるが、私は小さく首を横に振った。
その時、鼻にかかったような高い声が個室に響く。
「あとは杏菜だけですか〜?」
巨乳ちゃんが満を持して奥宮さんの横までやってきた。
その手には、手のひらサイズを超えた、結構な大きさの箱。
巨乳ちゃんは真っ白な歯を見せて笑うと、奥宮さんの目の前でその箱を開けて見せた。
「じゃぁん!腕時計でーす!」
………… は?
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