纏われの薬指
[〈 04 〉: 触られたいです!](26/27)


「えぇ……どういうこあああーーーー!!!!!」


「わ、なに」



大声を上げた私に、奥宮さんは目を大きくした。


私は奥宮さんの胸あたりを指差し、再び声を荒げた。



「ごめんなさい!!ごめんなさい!!!汚しちゃいました!!」


さっきぶつかってしまった時だ。


私のファンデーションが、奥宮さんのスーツを汚してしまっている。




私の肌より少しだけ明るい粉。


手でどれだけ払っても消えてくれない。



ちくしょう、私は蛾か!?


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