〇[少女の葛藤](2/11)
「で、結局課題は月曜でいいって?」
「うん」
「ただ今井先生とお弁当食べて終わったの?」
「うん」
「……何がしたかったんだろうね」
「うん」
箒を動かしながら綺沙ちゃんが顔を歪ませた。
あたしは苦笑いをした。
別に先生との時間は苦痛じゃなかった。むしろ楽しかったかもしれない。
先生の真意は分からないけど、あたしに課題を来週の月曜までに出させたい事だけは分かる。
「先生はきっと茉莉に気があるんだね!」
悟ったように明るい口調で言った。あたしは呆然と綺沙ちゃんを見た。
「そんな訳ないよ。先生と生徒だし。それにそんな事しいちゃんが聞いたら激怒するって」笑いながら言った。
「先生競争率高そうだよねー。でも先生は茉莉の事好きだよ!生徒と教師の純愛!あたしは応援するよ!」と勝手に話しを続ける。
あたしは笑ってぞうきんで机を拭いていた。
「茉莉、お迎えの車来てるよー」
窓から外を見ていた多佳子が教えてくれた。
でも掃除はまだ終わってない。みんな掃除そっちのけておしゃべりしているので終わる気配はない。
「いいよ、茉莉。帰んな」綺沙ちゃんはため息をついた。
「あんたいつも帰る時血相変えてるもん。早く帰んないとだめなんでしょ」
あたしは綺沙ちゃんの気遣いをありがたいと思い、少しだけ…余計な事をと思ってしまった。
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