足許照らす君の歌
極彩色なそれから(1/14)
【極彩色なそれから】
「楓くーん」
「…行きません。」
「教授の心を掴むチャンスだよ?」
いつも連んでいる男の友人と、数回顔を合わせたかなんだかの女と、そのまた友達?
に声を掛けられたけれど、
そんな暇があったら音楽に充てたい。
そういう付き合いがないと評価されないんだったら、日々の講義とは一体何なんだ…。
こんな思いをしながらも、一応大学を出ることを考えている身、できることはやっていく。
捨てれるものは捨てていく。
そうじゃないと気持ち的にもやっていけない。
ストリートピアノ。
今日は誰もいない。仲間内から聞けば、この時間になると「あなたの時間ですよ、どうぞ」と言わんばかりに弾いてる人がいても空けるそうだ。
…ここに来るのも不定期になっているから、気にしなくていいのに。
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