足許照らす君の歌
16これから照らす君のいろ(1/28)
「千春さん!明後日どこか行きません?」
今日も元気な神崎君。
私が休憩時間に入ると、休暇室に入りこんでくるようになってしまった。
なんてハートの強い男の子なんだろう。
どこまでも一直線に突っ走る勇気がある。
…こんなところで勇気出されたんじゃ溜まったもんじゃないんだけど…!
何言われても曲げない。
誘いには乗らないんだ。
「…明後日は大学で」
「じゃあ終わるまで待ってます!」
「あのね神崎君…私、彼氏いるんだ。だからそういうのは…」
「そうなんですか!駅の反対側に新しいカフェができたみたいなんです。男1人じゃ入りづらくて…」
そうなんですか!とは返事ばかりで、
…スルーされてしまった。
「あそこのカフェ、タピオカの種類が豊富らしいんです…」
そんなにそのカフェに入りたかったのか、
犬が「クゥ〜ン…」って鳴いてる声が聴こえる…ついに幻聴かぁ。参ったな…。
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