足許照らす君の歌

12深縹に溺れていく空気(1/28)








羽鳥さんのアパート。


来るのは真山さんから逃れて
羽鳥さんに助けてもらった日以来。


緊張するけど、
今日はちゃんと用事があって来たんだし、

何も恐れることはない、はず!


このCDを渡す。

風邪の様子を伺う。


一人暮らしの身だから痛いほど分かるんだけど、もし風邪を引いていたらキツいんじゃないかな



「羽鳥さん、生きてますか?」



インターホンを鳴らすと暫くして
ガタガタと生活音が聞こえてきた。


……


動けるくらいの元気さ、ってことは、
もしかしたら元気なのかもしれない

少し食料とか買い足してきたけど、
困ってなかったらそっと持って帰ればいいよね。


せめて食べる物でも届けて帰ろう。


きっと頭をたくさん使ったり、
夜遅くまで作業に没頭したりしてたはず。


ガチャリとドアが開いた。


美咲さん?」


「羽鳥さん!」


良かった、生きてた。




- 237 -
前n[*][#]次n
bookmark
/412 n


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?

[edit]

[←戻る]