**@*[篠崎 京](1/28)
昔懐かしのオリキャラがいっぱい出せるなんて嬉しいです。ちなみに私はコーヒーに砂糖を五杯位入れないと飲めません。
12月 5日 冬。
カランカランカラン
ドアについていたベルが鳴る。
「いらっしゃい。」
店主は椅子に座りながら本を読んでくつろいでいたらしく、私が中に入ると本を閉じ優しく笑いかける。
「こ、こんにちは。」
私はぎこちなく挨拶をしながら店内を見回す。
店内は落ち着いた色合いでテーブル席が6つ、カウンター席には椅子が均等に5つ置いてあるだけだった。
店内の温度もいい具合に暖かい。
「どうされました?どこか店内に不自然な所でも?」
店主が笑いかける。
「い、いや…な、何でも…。」
苦笑いを浮かべて私は目的の場所を見つける。
(あった…青い花瓶…)
私はバッグを握る。
(これで…あれから解放される…)
私はカウンターの隅の席に座る。
そして一輪のコスモスを花瓶に入れる。
「ご注文は何に致します?」
店主がメニューを持ってくる。
「あ、じゃ…コーヒーを1ついいですか?」
私はコートを脱ぎながら注文する。
「少々お待ちくださいね。」
店主はコスモスの花を一瞬だけ見るとニコッとはにかみカタカタと馴れた手つきでコーヒーを作っていく。
私は店主を眺める。
髪の毛は肩にかかるかかからないか位の長さで色は茶色。
服は緑のカーディガンに中が黄色いTシャツだろうか…。
下は黒い足首まである腰エプロンで右下に星のワンポイントがついたシンプルなデザインで青いダメージの入ったジーンズとすごくラフな格好をしている。
顔はイケメンという類いに分類される顔だが右目は前髪が邪魔していてよく見えない。
「はい、どうぞ。」
不意に店主がコーヒーを持ってくる。
「ふあ!?…あ、ありがとうございます。」
私は目の前に来た店主に驚き何故だか椅子にしがみつく。
「おや?どうされました?」
店主が驚いた私を見ながら微かに笑う。
「な、何でも、無いです。」
私は顔を真っ赤にしながら下を向く。
直感的に思う。
(完全に変な奴だって思われた!!)
あぁ、穴があったら入りたいとはこういうことかと20年間生きてきてつくづく思う。
「…?…では、本題に入りましょうか。今日はどういった件でここに来られたのですか?」
店主は軽く首を傾げるだけで優しく笑う。
「へ?…あ、じ、実は…。」
いきなり本題に入ったので私は一瞬ポカンとしてしまうが我に帰り話始める。
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