秀はあたしの誕生日にホテルのディナーを予約してくれてた。
だから、その前に別れようって言おうと思った。
さすがに申し訳ない気がしたから…
冬休みに入り
なかなか秀とも会えなかった。
玄関先で秀の帰りを待つ。
毎日アルバイトで遅かった
毎日ライン来るから大体の時間はわかってた。
今日は少し冷え込むな
あたしははぁ…っと息を手に吹いた。
「どうしたの?」
ふと顔をあげると時生がいてドキッとする。
なんとなく、あの日から色々考えてしまって連絡できないでいた。
「秀待ってるの?」
「あ……うん……」
「そか…おやすみ」
そう言うと、時生は自分の家の玄関に向かった。
「あ、時生」
時生は足を止める。
いつも思う…
時生はいいの??
嫌だとか、ムカつくとか…
行くなとか…
ヤキモチ焼かないの?
今のあたしにはそんな事聞く資格ない
「何でもない。おやすみ」