| 難解な地図と呪われた宝石(1/10) |
19.難解な地図と呪われた宝石.
「どういう事だよヴァンドールっ!!」
レイズの声がクロート号の船長室に響く。
「明日の朝までにこの地図が示す場所を解明してみたまえよ。そうすれば少なくとも、今この場で君が最後を迎える事はない」
ザガン中佐はとんでもない事を言ってのけた。
当然、そんなとんでも要求を受け入れる義理も理由もない訳で。
当然、アレンはその要求を断ろうとした。
だが、周囲には銃を構えた海軍兵。
ザガン中佐が合図をすればいつでも彼らは引き金を引ける。
どこにも逃げ場のない状況。まさに風前の灯火。
断れば即死この状況にアレンが突き付けられた要求を呑むより他に選択肢はなかったのだった。
そして現状。
明日の朝までに地図の謎を解明する為、私達はクロート号の船長室、アレンの船長室と押し込められた。
無論、他の乗組員達は人質に取られ、牢へと閉じ込められている。
しかし、私とラック、それからレイズとフォックスの4人だけはアレンと一緒に船長室の中にいた。
アレンがザガン中佐に上手い事言ったのだ。
つまり、謎を解明する為のアレン船長のアシスタントとという具合に。
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