バトル…ロワイアル the Last Program
7[意地と意志の激突](1/21)
「ちくしょう…………ちくしょう!!」

ガンッ!

全力で大木を殴る。


「俺たちは……何て無力なんだよ!!」

ガンッ!


「こんな……こんな、クソゲームから…… 桃子も! 鈴も! 誰1人守れねぇで……何が、仲間なんだよぉ!!!!」


ガンッ!!


 殴った衝撃で大木が揺れ、葉がざわめく。 手が血だらけになっていた。





…………もう……誰も、死なせない……

一刻も早く! このクソゲームから脱出して…… 先生や、政府の野郎に一泡吹かせねぇと気が済まねえ!


そして……

そして、何としても……


「絶対に、俺は死なねぇ!
夏美も死なせねぇ……」

夏美だけは……何があっても! 守る!

例え……命を賭けてでも。


次から次へと滲んでくる涙を、ぐしぐしと拭う。


 鈴……本当にごめんな。 俺さ、お前を守れなかったよ。

お前と過ごした日々……楽しかったぜ。
年下ながら本当によく気が回って、健気で……必死にみんなと仲良くなろうとしてたよな。

俺はお前を仲間として……本当に好きだった。



安心してくれ、鈴…… お前の無念は晴らすから。
何としてもこのゲームを終わらせる……そして、夏美を
守る!何があっても!例えその為に、命を失うとしても!


俺たちが! お前の分も生きる! そして誰も死なせない!


だから……安心してくれ。




ガサガサッ


「誰だ!?」


ざわつく草村


反射的に、銃を構えてそこを見据える。


「ナ〜〜…」



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