カラス


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大雅の恩人の由綺さんとは、お昼ご飯を食べずに、部屋に荷物を運んでもらって別れた。



後は、若い者同士でごゆっくり、と余計な一言もあったけど。




お昼ご飯は、マクドナルドにした。
まだ調理器具を洗う余裕がこの二人と部屋にはないからだ。



ダブルチーズバーガーのセットが二個。
コーラと爽健美茶で。



二人して同じものを頼むってところが、似た者同士なのかもと思わせてくる。




「ねぇ」



「なんだ」



「由綺さんって何歳なの?」



「確か、26くらい。俺が小学生の時のカラスだ」





ぶっ…

飲みこもうとしていたハンバーガーを吹き出すところだった。

今なんて?
カラスって言った?




「あの人、歴代最強って言われてるカラスだ。
頭の回転は確実になびき以上に速いし、切れ者だし。
喧嘩もかなり強い。俺なんかが簡単に超えられる人じゃねぇよ」




「相当すごい人なのね」




「そういうこった。ゴミ分別しとくぞ。
それ食ったらベッドの組み立てから始めるか」




「うん! 大雅こういうの得意?」




「まぁ、好きでバイクいじるし、こういう組み立て系も家のものほとんど俺がやるから慣れてはいる。」





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