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(大雅side)
「成田、お前何言ってんだ?」
初めてだった。
初対面のやつ、しかも隣町から越してきた奴に、一発で俺がカラスだと見抜かれるだなんて。
「何って、鴉ヶ丘のカラス。この街の支配者って言っても過言じゃないよね。現段階、この街はカラスが居ないと成り立たない」
成田 碧という女は、そう呟きながら一歩ずつ俺に近づく。
そして、目の前。
「そのカラス、大雅なんでしょ?」
真っ直ぐと、芯の通った目で俺を見る。
龍樹もなびきも、目が点で何にも言葉が出そうにない。
「…正解。なんで俺だってわかったんだよ」
「強いて言うなら、直感が確信に変わったから、かな。」
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