カラス


---2(1/8)






(大雅side




「成田、お前何言ってんだ?」




初めてだった。
初対面のやつ、しかも隣町から越してきた奴に、一発で俺がカラスだと見抜かれるだなんて。





「何って、鴉ヶ丘のカラス。この街の支配者って言っても過言じゃないよね。現段階、この街はカラスが居ないと成り立たない」




成田 碧という女は、そう呟きながら一歩ずつ俺に近づく。


そして、目の前。




「そのカラス、大雅なんでしょ?」





真っ直ぐと、芯の通った目で俺を見る。
龍樹もなびきも、目が点で何にも言葉が出そうにない。




正解。なんで俺だってわかったんだよ」





「強いて言うなら、直感が確信に変わったから、かな。」









- 14 -
back next



/123 n


⇒作品?レビュー
⇒モバスペ?Book?


top