君だけ
[救い](1/12)
この時間を止めてほしい
美和の話のあと
鹿沼君の視線が私にいく
静まったこの時間をきったのは
鹿沼君だ。
「……それで?」
美和が目を見開いて
ビックリしている
そりゃそうだろう
今まで美和の話を聞いた人は
美和を慰め私を軽蔑するのだから
「鹿沼君、私の話聞いてた?」
少しイラついた美和が聞き返す
「聞いたよ、だからそれで?」
「高田さんは、何がいいたいの?」
「は?」
美和が怒っている。
こんなの初めてだ…
「高田さんは、その話をして同情してほしいの?」
「杉山は、こんな人だけど仲良くしてねっていいたいの?」
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