ティアスカルフェイス
[第1話「ティアスカルフェイス」](1/7)
ティアスカルフェイス。
それは神道街を闇から守る死神。
ティアスカルフェイス。
それは抑止力。
ティアスカルフェイス。
それは無敵の女子高生。
ただ一人、闇を突き進む。
深夜。とある海辺の倉庫で麻薬の取り引きをしている二人の男がいた。一つのケースには札束がぎっしりと詰め込まれ、もう一つのケースには白い粉が入ったパックが詰め込まれている。
麻薬だ。
麻薬のケースを受け取った男が話す。
「武島さん、今回も良い仕事ができましたなっ!このあと寿司でもいかがですかな?」
その寿司と晩酌の構えに金の入ったケースを持った男が興奮した。
「ほほー!それはまた奥ゆかしいですな、佐藤さん。」
二人の男は上手く行った仕事に安堵している。すると倉庫内の照明が落ち、女の声が響いた。
『此の世に蔓延る屑の花』
「なんだっ!?この声は!?なにも見えない!」
金の入ったケースを持った武島が声を荒げた。取り引きは内密に行っていたため焦ったのだ。
『ひと咲き散れば、また一輪』
「誰だ!出てこい!…ヒッ!?」
コツコツと歩く音が倉庫に響き、照明が一つだけ付いた。照明の向こうの暗闇に小さな青い火が一つ灯る。麻薬の入ったケースを持った佐藤がその姿に気づいた時、恐怖した。
「なん…だ!お前は!?」
『神道に咲く屑の花は散れ。あぁ読んでる人、これからグロ注意ね。』
そこに現れたのは黒を基調とした色合いの制服を着た女子高生だった。しかし、男が恐怖したのはその女子高生の顔だった。
「お前はっ!まさかティアスカルフェイス!?」
女子高生の顔は死神のような骸骨の顔だった。被り物のようには見えず、顔だけが溶けてなくなってしまったかのような骸骨の顔は左目だけキラキラと涙のように青く輝いていた。
『そうよ。私はティアスカルフェイス。此の世の屑花(くずばな)を散らす者。さてこれから彼らは焼きすぎたソーセージみたくなるわよ。しばらく食べれないかも』
途端、それは一瞬の出来事だった。
ティアスカルフェイスと呼ばれる女子高生が武島の後ろにいつの間にか立っていた。そして武島の四肢がずり落ちた。辺りに鮮血が飛び散る。
『うわ、イチゴジャムだわこれ。は?デッ◯プールより寒いから話しかけてくるなって?ふざけないで私の方が若いし可愛いわ。嫌ならブラウザバックして完結した恋愛小説でも読んでオ◯◯ーしてなさい』
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