ハルちゃん、ただいま!!
[同棲(?)生活](1/3)
同棲(?)生活
「ぎゃあ!!服着て?!」
「衣乃ちゃんて意外とピュアだよね」
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「どうしたんすか?めっちゃ疲れた顔してますよ」
勤務中
宴会場の後片付け中に
後輩から声をかけられる。
「え?まぁ疲れてるからね」
接客業が好きでこの仕事を選んだけど
こういう業務は正直
苦手だし好きじゃないし
それが顔に出ちゃってるのかな。
気をつけないと。
「いや違くて。なんかやつれてるというか…
自分、連休明けで
今日先輩のこと見るの3日ぶりなんですけど
休み前と比べたらだいぶやばいですよ」
なんかあったんですか?と言われて
これはもう原因は一つだと確信する。
あれから約半月。
私は変わらず実家でハルちゃんと生活している。
家族以外との生活に慣れてないわけじゃない。
ちょっと前までは彼氏と同棲してたわけだし…。
ただ問題なのは
男の姿のハルちゃんに
全ッ然免疫がつかないということ。
特別、男性に苦手意識があるとかではないけど
ただなんというか…固定概念っていうのかな。
ハルちゃん=可愛い女の子
という、私の中の数式があって
それが14年たった今 初めて間違いだった
というこの現実を
まだなかなか受け入れられない。
「何があったってわけじゃないけど…
生活リズムが変わった?
というかなんというか」
「あーなるほど!慣れるまで調子
戻らないっすよね〜。でも先輩、接客中
とかはいつも通りなんでやっぱり流石っすね!」
「そう?ならよかった」
まぁさすがに
後輩に気づかれるほどやつれるのはまずいか。
でもこればっかりは時間経過が必要だよなぁ〜
うーんうーんと唸りながら考える
私の姿を見た後輩が
「そういえば!」と話題を変える。
「明日って確か新入社員が各部署に
配属される日ですよね!」
「え、それ明日なの?」
「忘れてたんですか?!一大イベントなのに…
ていうか確か先輩が教育担当だっはずじゃ…?」
「…………そうだわ」
うわぁ、そうだった〜……
私、こんなんで教育担当務まるのか?
「この顔でイケる…?」
「………隈は隠しましょ!」
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