私は毎日テレビのニュース番組に釘付けだった。まるで人間ではない、悪魔だ、サイコパスだ、いかれている、などの出演者の言葉がさらに私を興奮させた。
さらにネットでは私を死神と称して騒いでいる。非難するどころか、私に敬意を示しているやからも少なくない。
もはや私を知らない国民などいないのだ。得たいの知らない何かが迫る恐怖を噛み締めながら、国民は生活しているだろうと思うと、わらいがとまらなかった。
もう私を止めることはできないのだ。警察にもそして、私でさえ止めることができない。
私はタブレットをしまうと、ナイフを鞄にいれ家を出た。