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復讐劇、再び
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あたしは昔の事件を思い返していた。
そう考えるとやっぱり沙耶とは気まずくては喋れない。
「サヤは…あの時………ショックを受けた…。」
「…………っ!」
沙耶も同じ事を考えていたのだろうか。
“あの時”とはあたしが沙耶を花瓶で殴った時だろう。
「……そりゃぁ、あの女を殺そうとしたサヤも悪いけど…………… やっぱりショックだった。」
「…………ごめん…………じゃ、済まないよね」
あたしは再び罪悪感に襲われる。
「いや、べつに胡桃を責めてる訳じゃないんだ。」
「……え?」
「サヤは…………………胡桃に感謝してる」
沙耶は真っ直ぐあたしの目を見て言った。
「どういう事…?」
沙耶の言ってる事がいまいち分からなかった。
「だって、あの時ああでもして止めてなかったらサヤ、殺人者になってたから。そういう意味では胡桃に感謝してる。それに、サヤはこうして生きて普通に暮らしてるしな 」
ヘヘッと笑ってみせる沙耶を見ると、あたしは涙腺が一気に緩み、大量の涙が溢れ出てきた。
「…えっ、サヤ何か悪い事言ったか!!?」
「違うよ………今まで……沙耶に謝れなくて……ヒック…ずっと後悔してたから…………」
あたしは涙を服な裾で拭きながら一生懸命 話した。
「なぁ……胡桃………」
突然、沙耶が静かになった。
「…何?」
「………また親友になってくれないか………?」
一瞬何を言われるかとビクビクしていたが、あたしは安心した。
「もちろんだよ、沙耶。」
「ほんとかっ?」
驚いた顔をした沙耶。
「あたりまえだよ〜!」
「よっしゃぁっ!!」
「ちょっ、大声ださないでよ!!近所迷惑なるじゃん〜!」
「あ、悪い悪い」
それからは、他愛もない話ばかりしていた。
面白くない話でも、沙耶となら全部面白く感じる事ができる。
「やっぱり親友がいるっていいよね」
「だな!」
それからはご飯を食べたり風呂に入らせてもらったりして、楽しい時間を過ごしていた。
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