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失ったのは最愛の友
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「沙耶ぁぁぁぁ!!」
ざわつく朝の教室の中に
ひときわ大きな声が響いた。
「何だよ……るせぇなぁ…」
まだ眠たいのか、
目を擦りながらこちらを向く沙耶。
「ちょ、彼氏できたのぉ!?」
「ちょっ//////おまっ/////声でけぇって!!!」
沙耶は顔を真っ赤にし、
慌ててあたしの口を手で塞いだ。
「その反応は……本当に彼氏出来たんだ…」
「………まぁな…」
「………まぁ、そんなことより!!!………相手は??」
あたしが興味深々で聞くと、
沙耶は
頭をボリボリかきながら小さな声でボソリと
「秀樹………」
「えぇぇぇぇ!!!!あのチャラいけど超イケメンで有名の!?」
「お、おぅ…」
照れながら答えたのは
篠沢秀樹だった。
篠沢秀樹は
あたしと沙耶とは2歳年上で、
沙耶の入っているバスケ部の先輩だ。
顔も超カッコ良くて、
運動神経抜群で
頭もいいし、
誰にでも馴染めて
その上、父親が会社の理事長で
お金持ち。
後輩から先輩まで
みんな狙っている女子も多い。
そんな大物を
沙耶が………
まぁ確かに、
沙耶はスタイルもいいし顔立ちも整って凄く可愛い。
すっごくお似合いだと思う。
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